皆さま、毎日楽しく脳喝していますか?
今年2度目の海外渡航先はベトナム・ダナン(6月3日~7日)でした。ベトナム・ダナンと聞いてピンと来られた方は、ACOIのブログの熱心な読者です。そうです、藤井聡太竜王・名人(注1)の棋聖防衛戦第1局、初の海外対局と同じ日程です。藤井聡太竜王・名人と同じフライトで往復してきました。しかも、行きのフライトは同じビジネス・クラス、通路を挟んで同じ列という僥倖に恵まれました。
注1: 第81期名人戦第5局@長野県高山村で勝利して、藤井聡太竜王・名人が誕生しました。
ベトナム・ダナン、行くべきか、行かざるべきか
棋聖戦第1局がベトナム・ダナンのホテル三日月ダナンで6月5日に行われる、というニュースが流れたのが4月末。ギリギリまで悩みました。
行くべきか、行かざるべきか。「小野由美子」の心の内に分け入ってみよう。
- 行くべき:
- 次はいつ、海外対局が行われるかわからない。高齢者、いつまで生きられるかわからない。何事も「初」に価値がある。ベトナムは比較的近いので費用を抑えられる。アジア飯はおいしい。物価が安い。ホテルも安く抑えられる。
- 行かざるべき:
- 3泊5日の超弾丸旅行は疲れるだけで、航空運賃の元がとれない。ホイアンやフエが近いけど、ゆっくり観光する時間もない。孫のような年の竜王・名人のタイトル戦を追っかける年金生活の高齢者って、どうよ。物価高の折、生活防衛が先、理性を取り戻せ。
5月25日:決断の日
このような内的葛藤を秘めながら悶々としているうちに時間は経ちます。決断の決め手は、塩漬けにしていたマイレッジで無料航空券が確保できるとわかったことでした。
この弾丸旅行の費用のなかでもっとも大きな比重を占めるのが航空運賃。これが無料だったら?できたら、竜王・名人と同じフライトで行きたい。ここからは情報収集に基づく推理。
6月5日の対局の場合、前日の6月4日に検分がある。とすると、現地到着は6月3日。フライト時間は最小限に抑えるはずだから、成田からダナンまで直行便のビジネス・クラスのはず。直行便はベトナム航空一択。対局後、少し観光も予定しているということだから、帰国は6日の夜か7日未明の夜行便。ベトナム航空はスカイ・チームというアライアンス(航空連合)のメンバーなので、デルタ航空のマイレッジが使えるはず。
早速、デルタ航空のホームページにアクセスしましたが、長らく使わなかったのでパスワードを失念してしまい、本人確認とパスワード変更に多くの時間を費やすことになってしまいました。塩漬けのマイレッジはたんまりと残っています。なんとかパスワードを変更し、6月3日東京発ダナン行き、ビジネス・クラス特典航空券の空席をチェック。なんと、最後の1席!これは行く運命にある、と確信し、ポチ。しかし、帰りの7日未明のフライトにはビジネス・クラスの空きはなく、エコノミーになりました。実際には、エコノミー席を3席占領して、横になって帰国できたのでこちらの方がよかったかも。
6月3日(土):出発当日
当日は台風による大雨警報がでていたので早めに空港を目指しました。交通機関には一部遅れがでていましたが、日暮里スカイライナーは特に問題なく、7時半には空港に到着。チェックインを済ませ、ラウンジへ向かい、腹ごしらえをしながら竜王・名人を待ちます。そして、8:15ごろ、藤井聡太竜王・名人の一行がラウンジに入室され、特別室へと入っていかれるのをばっちりと目撃。
ここまで、すべて私の深い読みの通り。そして、約6時間のフライト中、心躍るハプニングもあるのですが、良識あるファンとして私一人の心の中にそっとしまっておくことにします。
佐々木大地七段のこと
佐々木大地先生とはターミナルに向かうバスの中、隣に座って言葉を交わす機会がありました(以下、一部)。
- 由:
- 対局は和服ですよね。
- 大:
- はい。
- 由:
- 師匠のプレゼントですか?
- 大:
- はい。
- 由:
- 立川対局の前夜祭で、森内先生、大地先生と一緒に記念写真を撮っていただきました。
- 大:
- ああ、そうでしたか。あの時は副立会人だったんですが、大盤解説にでていて、終局に間に合わなくて森内先生にご迷惑をおかけしました。
- 由:
- 最近好調ですが、好調の要因はなんでしょうか。
- 大:
- よくわかりません。以前よりも見落としが少なくなったような気がします。好不調の波が交互にやってきます。
- 由:
- 今は好調の波に乗っていますよね。
- 大:
- はい!
王将戦第4局@立川佐々木大地先生、長身痩躯の好青年です。「いろいろ配慮できる人で、皆から好かれている。藤井聡太竜王・名人と佐々木大地七段は、控室で言葉を交わしていた。情報交換しているようだった」と大盤解説会で棋士のどなたかがおっしゃっていました。
ダナン対局の様子は多くのメディアが取材し報道していますので、ここでは省きます。3泊5日の弾丸ツアーは初めての経験ですが、まさに作戦勝ちのツアーでした。