皆さま、毎日楽しく脳喝していますか? 2023年も「脳喝一直線」をどうぞよろしくお願いします。
さて、今現在、第72期ALSOK王将戦七番勝負第3局が進行中です。第1局@掛川は藤井王将が勝利しましたが、第2局@高槻は羽生九段が勝利してタイとしました。勝者の罰ゲームとして、羽生九段がタコ焼きを焼く姿やバスの運転手に扮した姿が紙面を飾り、メディアはこぞって、羽生九段の「異次元の一手」とか往年の7冠時代の強さを取り戻したとか羽生九段の勝利をほめそやしました。推しの負けた記事を読むのはつらい。
聡太ファンの情報交換はもっぱらツイッターです。竜王の髪型からネクタイ、ハンカチの柄、靴、セーター、扇子に書かれている文字などなど、観察眼鋭いファンのコメントが流れます。ファンはツイッターでお互いに喜び・励まし・慰めの言葉をかけあい、前夜祭・大盤解説会の抽選結果を交換し、「現地で一緒に応援しよう、祝杯を挙げよう」となるらしい。高槻での敗戦後は、「藤井王将対羽生九段戦は、タイトル100期を応援する羽生世代のオジサンが前夜祭、大盤解説会場に大勢来ていて、聡太先生は初めてアウェーで戦っている、聡太ファンはもっと結束して応援しなければ!」というメッセージが共感を集め、聡太クラスターと呼ばれるファンが金沢に集結している模様。
だが、これは結構高くつく。たとえば、先日、私が初めて観戦した公式戦である朝日杯@名古屋@20230115の対局観戦チケットはSS席8,000円、大盤解説会3,000円だったはず。タイトル戦の前夜祭は、食事・お土産付きの場合には軽く1万円を超える。ちなみに、1月30日に予定されている竜王就位式への一般参加は3万円を超えていたと記憶しています。会場までの交通費、宿泊費が必要な場合も当然ある。対局の追っかけができる「ファン」は限られていると言わねばなりません。今、ツイッターでバズっている「藤井マダム」と呼ばれるファンの多くは、時間とお金に不自由を感じていない層なのでしょう。
熱烈な聡太ファンを自認する私ですが、先日、朝日杯@名古屋@20230115を観戦に行って遭遇したガチ聡太ファンには圧倒されました。それは4-5人のグループで、リーダーらしき女性は大きな望遠レンズ付きのカメラを首から下げ、さらに対局会場と大盤解説会場の両方の入場券を首からぶら下げていました。対局が終ると、その人たちは一目散に会場から出て、竜王が控室に移動するところを待ち伏せるのです。控室から対局会場へ、対局会場から大盤解説会場へ移動する時にも待ち伏せて竜王の姿を激写する。さらに、そのリーダーはA新聞社の将棋担当記者とも顔なじみらしく、「Mさんに挨拶して帰ろうと思ったんだけど…」というつぶやきが聞こえてきました。
ファンとは「スポーツ・演劇・映画・音楽などで、ある分野・団体・個人をひいきにする人」(広辞苑)。この定義に従えば、私は「藤井聡太」という個人のプロ棋士を応援しているファンなわけですが、はて、将棋ファンはどの分野に該当するのでしょうか。私の暫定的結論は、「大相撲」。皆さんはどう思いますか?
2023年1月3日上州将棋祭り@高崎Gメッセ
2023年1月15日朝日杯@名古屋対局
旅行キャンペーン利用して、徳川美術館、万松寺、瀬戸市を回ってきました。